本物のピアノの音

ピアノの発声練習を開始する時期、

これを私は、

初級後半に設定しています。

 

基本教材で言えば、

赤バイエル(上巻)の35番に入った辺り。

リズム感・音感が安定し、

五指の動きが、楽譜上の音符の玉に、

完全に連結された時が、

そのタイミング。

 

音楽の基礎力の上に、

良きフォームが獲得され、

実際の発声練習が積み上げれると、

ある時を境に、

音の質がガラリと変わります。

 

未就学児も例外ではなく、

中には、その小さなか細い手で?

と疑いたくなるほど骨のある、

豊かな響きの音を出す子もいます。

 

生徒の指で奏でられる、

本物のピアノの音をはじめて聴く瞬間。

それは、私にとって、

大家の名演に触れた時のものに、

勝るとも劣らない感動の瞬間なのです。

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