一声部ずつの練習を終えた後、
今度は、
二声帯での練習になるのですが、
三声帯ならば、組み合わせは三通り。
その内、先ず、音楽の骨格となる、
両外声の組み合わせで、
練習を進めていくのが良いでしょう。
この時、
主旋律となる(ことが多い)、
上声と同等に、
下声部が、一つの旋律として、
しっかり意識されていることが重要。
中声や下声には、
オブリガート的な旋律が多々ありますが、
特に下声には、
和声の支えになる音が、
多く含まれています。
上声と下声が、
旋律対旋律として調和することで、
和声と旋律が融合されるのです。
一見あまり意味がなさそうに思える、
長い音や休止符を、
ぞんざいに扱わないことも大切です。
技術的には、両外声の練習は、
両手を使うことになるので、
事実上二声の練習になるでしょう。
ただし、最後に演奏される、
中声を除いた二声帯なので、
特殊な運指を用いることが多く、
決して容易ではありません。
この二声部を、
取り決めたアーティキュレーションや運指で、
暗譜で演奏できるまで、
十分な訓練をすることが、
三声帯を美しく演奏する、
最低限の条件になります。