多声楽の組み立て方 その②

一声部ずつの練習を終えた後、

今度は、

二声帯での練習になるのですが、

三声帯ならば、組み合わせは三通り。

 

その内、先ず、音楽の骨格となる、

両外声の組み合わせで、

練習を進めていくのが良いでしょう。

 

この時、

主旋律となる(ことが多い)、

上声と同等に、

下声部が、一つの旋律として、

しっかり意識されていることが重要。

 

中声や下声には、

オブリガート的な旋律が多々ありますが、

特に下声には、

和声の支えになる音が、

多く含まれています。

上声と下声が、

旋律対旋律として調和することで、

和声と旋律が融合されるのです。

一見あまり意味がなさそうに思える、

長い音や休止符を、

ぞんざいに扱わないことも大切です。

 

技術的には、両外声の練習は、

両手を使うことになるので、

事実上二声の練習になるでしょう。

 

ただし、最後に演奏される、

中声を除いた二声帯なので、

特殊な運指を用いることが多く、

決して容易ではありません。

 

この二声部を、

取り決めたアーティキュレーションや運指で、

暗譜で演奏できるまで、

十分な訓練をすることが、

三声帯を美しく演奏する、

最低限の条件になります。